「グループNEXT第15回作品展」のお知らせ
今年も、グループNEXTの演奏会の季節が近づいてまいりました。
三寒四温というより、四寒五温、五寒六温と表してもいいような、めまぐるしい寒暖の変化の春でしたが、皆様、お変わりございませんでしょうか。
来る6月18日、夜19時より、すみだトリフォニー小ホールにて、「グループNEXT」の作品展を開催させていただきます。昨年1月、50歳にて急逝した元代表の高橋東悟の遺作となったギター曲(2分程度の小品です)と、本年、作曲家協議会より出版された「定義されていた誕生」の再演とともに、他メンバーの新作を初演いたします。
毎回、「書きたいものを書き、信頼できる演奏家に弾いてもらう」というスタンスを貫いておりますが、今回はピアノ独奏、連弾、二台ピアノと、ピアノを中心としたラインナップになりました。こうした偶然が織りなす編成の妙もまた、当グループの個性となっております。
ただ、開催が六月ということで、じめじめしたなかでの本番となりますが、なにとぞご来場いただければ幸いでございます。「継続は力なり」の私たちでございます。
お客様のなかにはリピーターとしておいでいただく方も少なくなく、毎年、楽しみにしていただいております。さらに、そうした方々の多くは、音楽関係ではない皆さんです。
このような客様にも見守っていただけることは、私どもにとって、このうえない幸せでございます。
そうしたお客様こそ、私たちの誇りでございます。
どうか皆様、「グループNEXT」の演奏会に、お運びくださいますよう、お心に留めてくださいますよう、心からお願い申し上げます。末筆で恐縮ですが、時節柄、くれぐれもご自愛くださいませ。かしこ
●第15回グループNEXT作品展
2013年6月18日(火) 19時開演(開場18時30分)
すみだトリフォニー小ホール 入場料 3000円(全席自由)
各種問い合わせ・グループNEXT事務局(浜田)090-8343-6962
miyako-mutsu@nifty.com
・篠田昌伸 Multiphase flow for 2 pianos 篠田昌伸(ピアノ)清水篤(ピアノ)
・西部哲哉 《カリオペイア》―独奏クラリネットのための― 松浦千恵(クラリネット)
・高橋東悟 定義されていた誕生(再演) 山口淳(ピアノ)
・倉内直子 “Pulse Variation” ‐ for Piano solo 須藤英子(ピアノ)
・清水 篤 Piece concertante~for clarinet and piano 川畑麻衣子(クラリネット)清水篤(ピアノ)
・高橋東悟 Reply - for Guitar 橋爪皓佐(ギター)
・法倉雅紀 舟公宣奴嶋尓 (柿本人麻呂の覊旅歌より)~連弾の為の 瀬尾久仁&加藤真一郎(ピアノデュオ)
★「グルーブNEXT」について
1987年より、故・高橋東悟(作曲)と浜田実弥子(ピアノ教師)で準備会を結成。翌1988年より、すみだトリフォニー小ホールを拠点とし、新作初演の室内楽を主とする作品展を開催している。2012年1月4日、高橋は急性心筋梗塞のため他界したが、故人の強い遺志とメンバーの強い希望により高橋作品の再演とともに存続が決定されている。
倉内直子は長崎市在住大分県出身。息の長い作曲家として、多様な編成の繊細な作品を数多く生んでいる。篠田昌伸は埼玉県在住群馬県出身。若手からベテランへと変化していく過程が当グループの活動期と重なり、毎回、独自な発想で個性豊かなリズミカルな世界を展開している。法倉雅紀は東京都出身。粋な下町文化のなかで育つなか、柿本人麻呂にインスピレーションを得た作品が多いが、作風は常に新たな試みをもって変化し、彩あふれる世界が構築され続けている。清水篤は隔年参加の埼玉県在住。緻密でのびやかな音の動きが、みずみずしい響きとなっている。西部哲哉は神奈川県在住。現代音楽といえば無調という固定概念をこわし、のびやかで美しい響きは他の追随を許さない。山口淳(本年は演奏で参加のみ)は東京都在住。メンバーのなかでは、最も前衛の響きを好む作曲家といえるが、来年は、新作の発表が決定している。今回は、高橋作品を再演。これまで高橋のピアノ曲は、すべて篠田昌伸が行ってきたが、今回、初めて他の演奏者での再演となる。
故・高橋東悟は、新潟県出身だが小学生のときに静岡県に転居。学生から46歳までを東京で、晩年となった四年間は生まれ故郷の新発田市で過ごした。張りつめた緊張感と留まることのない躍動感を確固とした構造的な音楽作品として昇華させようと、誠実に創作に取り組んでいた。
事務局と運営は故人とともに会を運営してきた浜田(青森県出身、東京都在住)が勤める。(文責・浜田実弥子)
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